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DXホールディングス様

トレーラー輸送に革新を。DXホールディングスが選んだスカニアの魅力とその可能性

DXホールディングス」は、スカニアの先進的な技術と環境性能に注目し、長距離輸送の効率化と持続可能な物流を追求しています。

兵庫県神戸市に本社を置くDXホールディングス。子会社のひとつであるダイワ物流株式会社は、トレーラーによる大規模輸送を主力とし、食品や一般貨物など、あらゆる物資の運送を手がけています。スカニアの導入を検討しはじめたのは、以前から欧州車両の先進性を評価していた社長の希望があってのことでした。現在、スカニアのトラクターヘッド10台を保有し、主に関東~関西間の長距離輸送で活用しています。

 

今回は、DXホールディングス株式会社 代表取締役 木村 泰文氏、厚木営業所 所長 斉藤 順正氏、ドライバーの内田 裕也氏、高木 光氏に、スカニアを導入した理由や導入後の効果についてお話をお聞きしました。

スカニアは環境負荷低減と経済性を追求するための選択肢

ダイワ物流の親会社「DXホールディングス」の代表取締役であり、ダイワ物流のグループ会社「ダイワ運輸」の代表取締役でもある木村氏。スカニアを導入した背景には、過去の欧州車の導入で生まれた人とのつながりがありました。

DXホールディングス株式会社 代表取締役 木村 泰文氏

ーーDXホールディングス内でのダイワ物流の位置づけについて教えてください。

(木村氏) 当グループは、大型車を中心にさまざまな輸送を担当しているダイワ運輸から始まりました。その後、関東におけるローカルマーケットにビジネスを展開したいと考え、ダイワ物流を立ち上げたのですが、途中で方針が変わってトレーラーによる大規模輸送に特化した物流を行うことになりました。現在のダイワ物流では、トレーラーユニットを主軸にした事業を手がけています。

ーースカニアを導入された経緯をお聞かせください。

(木村氏) 2000年前後に一度、ボルボとダイムラー・ベンツのトラックを導入した経験があります。その頃から、欧州のトラックメーカーは、技術的な面で日本のトラックメーカーよりも先行していると感じていました。そこで出会った担当者の方が、その後スカニアで活躍されていると知ったことも、購入のきっかけとなりました。

 

新たな車両の導入を検討するときには、国内の大手メーカーを含め、最低でも3つは選択肢があったほうが業界にとっても健全だと思っています。大型トラックの分野で世界第三位のシェアを持ち、ヨーロッパで高い評価を得ているスカニアにも、日本のマーケットでの選択肢として定着してほしいという思いもあり、購入に至りました。

 

とはいえ、実際に使用してみないと評価はできません。パーツの供給体制も含めて、トータルでスカニアのパフォーマンスを見極めていく予定です。

ーー環境負荷低減に向けた取り組みを積極的に行っておられるとうかがいました。

(木村氏) 環境負荷をゼロにすることは難しくても、できる限りゼロに近づける努力は必要です。そのために、当社ではスペアタイヤを廃止しています。1台あたり100kg以上の重量削減になりますので、これを500台規模で実施すれば、年間で相当な環境負荷低減につながると考えています。

 

とはいえ、スペアタイヤがないからトラブル時に対応できなかったとなると本末転倒です。そこで、TPMS(タイヤ空気圧モニタリングシステム)を採用し、窒素ガスを使用することでスローパンクチャーにも備えています。導入して4年ほど経ちますが、スペアタイヤがないことによる大きなトラブルは一度も発生していません。

ーーほかにも特徴的な取り組みはありますか?

(木村氏) ドライバーによる「4キロクラブ」という独自の取り組みを実施しています。平均燃費3.3km/Lで走行するドライバーが多いなかで、4km/Lを超えるドライバーがいることに着目したのがきっかけです。

 

4km/Lをクリアしたドライバーには報奨金を支給し、四半期・半期・年間でランキングを設けて追加のインセンティブも用意しています。年間で20万円以上プラスになるドライバーもいますが、なによりも大切なのは、ドライバーが楽しみながら燃費向上に取り組める仕組みです。

 

燃費向上による効果は、燃料費の削減にとどまりません。アクセルやブレーキの操作が丁寧になり、車間距離も適切に保たれて、事故防止にもつながります。さらに、エンジンやミッションへの負荷も減るため、長期的に見ると整備費用の削減にも貢献します。

ーーいわゆる物流の「2024年問題」では、ドライバー不足が深刻な課題となっています。

(木村氏) なぜドライバーが少ないかというと、仕事の対価が低いからです。30年前なら、ドライバーがマイホームを購入するのも夢ではなく、豊かな暮らしができました。しかし、現在では健康面や事故などのリスクがあるにもかかわらず、それに見合う待遇が用意されているとはいえません。

 

こうした状況を改善するためにも、私たち経営側が努力して運用コストを下げ、ドライバーが得られるお金を増やす必要があります。その対策として、スカニアは選択肢の一つになります。

 

例えば、スカニアの燃費の良さは、待遇改善の原資を生み出すことにもつながりますし、居住性の高さはドライバーの労働環境の改善にも直結します。環境性能と経済性、そしてドライバーの働きやすさ。これらをトータルで実現できれば、この仕事の魅力も高まっていくと考えています。

日々の運行から見えてきた、スカニア車両の確かな手応え

スカニアの導入から1カ月半が経過し、どのような効果が得られているのでしょうか。運行管理を行う厚木営業所 所長の斉藤氏にお話をうかがいました。

厚木営業所 所長 斉藤 順正氏

ーースカニア導入から1カ月半が経ちましたが、どのような感想を持たれていますか?

(斉藤氏) 燃費については、トラクターヘッドで4.3km/L前後の数値が出ています。荷物重量や走行ルートによって変動はありますが、ピーク時では4.5km/Lに達することもあります。ゆっくりとした加速、しっかりとした減速力を活用することで、確実に燃費は伸びていきます。

ーースカニアの導入がもたらした変化があれば教えてください。

(斉藤氏) スカニアのドライバーからは、静かで快適、高速道路がものすごくラクだという声が多くあがっています。特に、当社のような長距離運行が多い現場では、車両の快適性は非常に重要です。

 

また、スカニアに乗ることで、ドライバーの仕事に対する姿勢も変わってきました。以前は、業務後に疲れきっているドライバーも多かったのですが、いまは表情が明るくなっています。快適に仕事ができると、作業効率だけでなく、安全面でもプラスの影響をもたらします。また、車両を大切に扱おうという意識も高まっているように感じます。

 

同時に、乗っていないドライバーからも「スカニアに乗りたい」という声が多くあがっています。社内では、スカニアに乗れることが、一つのステータスとして機能しているようです。会社としては、今後も運転が上手な人、事故の少ない人など、優秀なドライバーにぜひスカニアに乗ってもらいたいと考えています。

ーー車両の現状分析ができるモニタリングレポートの活用状況をお聞かせください。

(斉藤氏) 導入からそれほど経っていないため、まだ活用しきれていない部分もありますが、今後はドライバーズスコアに基づいたトレーニングなども進めていきたいと考えています。データを活用することで、より効率的な運行や、ドライバーの技術向上にもつなげていけるのではと期待しています。

運転の楽しさが、仕事への意欲をさらに高める

スカニアに乗って1カ月半というドライバーの高木氏と、納車されたばかりのスカニアに乗ることになった内田氏。それぞれが感じるスカニアの魅力についてうかがいました。

左から、ドライバー 高木 光氏、内田 裕也氏

ーースカニアに対する印象について教えてください。

(高木氏) 私は地場配送が中心なので、長距離運転は1週間に1回程度ですが、これまで乗ってきた国産車とスカニアとの違いをはっきりと感じています。特に高速道路での走行が素晴らしいですね。段差を乗り越えるときも突き上げが来にくく、静かで安定感があって、運転後の疲労感が大幅に減りました。乗り心地の良さは運転後の体の状態にも影響します。

 

(内田氏) 私は関東~関西間の輸送がメインで、500〜600キロほどの距離を行ったり来たりしています。社内でスカニアを見かけるたびに「かっこいい」と感じていましたし、乗ってみたいと思っていました。今回、ピカピカの新車に乗れることになったので、とても楽しみです。

ーースカニアの車両で特に気に入っている点はありますか?

(高木氏) 運転席の広さがとても気に入っています。車内の配置もいいですね。一番のお気に入りはシートで、衝撃吸収が素晴らしいと思います。

シートがなによりもお気に入りという高木氏

(内田氏) スカニアの新しい車両の座席に乗ってみたところ、想像以上の居住性の高さに驚きました。これまでいろいろな国産車を運転してきましたが、実際に乗ってみると本当に広いですね。着替えもラクそうですし、泊まり仕事のときにはゆっくり休めそうです。

ーースカニアに乗ることで、気持ちの面での変化はありましたか?

納車式を終えて、車両について説明を聞く内田氏

(高木氏) 私は長距離を運転することが好きなのですが、スカニアに乗るようになって、その思いがさらに強くなりました。地場配送でも快適に運転できていますが、もっと長距離運転の機会が増えればいいなと思っています。

 

(内田氏) 新しいスカニアに乗れることになって、これまで以上に仕事を頑張れると思います。良い車に乗っているという自覚が、仕事への意欲も高めてくれます。

スカニアの環境負荷低減のアプローチに期待

最後に、木村氏と斉藤氏に今後スカニアに期待することについてうかがいました。

スカニアの納車式の様子

ーー今後、スカニアにどのようなことを期待されますか?

(木村氏) アイドリングストップ機能は、環境面だけでなく、コスト面にも大きく影響します。私たちも、ソーラーパネルを追加し、充電しながら稼働時間を伸ばしていけるような仕組みづくりを考えているので、アドバイスや協力をいただければと考えています。

 

(斉藤氏) 導入前は、スカニアの整備やサポート体制について、国産車より対応に時間がかかるのではという心配がありましたが、問題なく運用できています。スカニアの方々が頻繁に来られて、「どうですか」と声をかけてくださいますし、連絡も密にしていただいています。

 

現在は、車両の導入が続いている段階ではありますが、これからもっとサポート体制が充実していくだろうと期待しています。私たちもまだまだ勉強中の段階なので、スカニアと一緒により良い運行体制を築いていきたいと考えています。

※本記事に記載されているデータはお客様よりご提供いただいたものであり、トラックが関与する活動の種類に基づきます。トラックの燃料消費量は、業務内容、車両の構成、運転スタイル、道路のタイプや天候などの外的要因によって変動します。

【参考資料】

  • 平均燃費:4.3km/L
  • モデル:R410 Rキャブ4x2 トラクター
  • アプリケーション:一般貨物輸送
  • 年間マイレージ:15万Km
  • 平均輸送量:約10tons
  • DXホールディングス株式会社(ダイワ運輸株式会社)