株式会社スマートビジョンロジスティクス様
カーボンゼロを目指すからこそ。環境負荷にも配慮したスカニアがもたらす効果
2019年創業の「スマートビジョンロジスティクス」は、持続可能な輸送システムへの移行を目指すスカニアの環境負荷軽減や燃費向上への取り組みに魅力を感じていました。
埼玉県秩父市に本社を置く株式会社スマートビジョンロジスティクスは、関東エリアを中心に食品業界に特化した循環型物流システムを構築し、CO2排出量の削減に貢献しています。スカニアの導入を検討しはじめたのは設立してまもない時期で、最高財務責任者のウッド・グレン氏が、自社とスカニアの考え方が似ていると感じたことがきっかけでした。現在、スカニアの車両としては、トラクターヘッド1台とリジッドトラック1台を所有しています。
今回は、株式会社スマートビジョンロジスティクス代表取締役 中沢 辰彦氏、最高財務責任者ウッド・グレン氏、所長 新井 一徳氏、ドライバー 清川 征志氏に、スカニアのビジョンとも通じる事業モデルやスカニアの魅力、導入後の効果についてお聞きしました。
スカニア導入のきっかけは「自社の考え方と似ていたから」
新しい会社ながら独自の企業哲学と事業モデルを持つ、スマートビジョンロジスティクス(以下、SVL)。スカニアを導入するきっかけとなったのは、中沢氏とウッド氏が「自社の考え方と似ている」と感じたことでした。
左から株式会社スマートビジョンロジスティクス代表取締役 中沢 辰彦氏、最高財務責任者 ウッド・グレン氏
ーー御社の事業についてお聞かせください。
(中沢氏) 食品業界に特化した循環型物流システムを構築しています。従来、食品工場から出る食品残渣(食品由来のごみ)は焼却処理されているのですが、コストがかかりますし、CO2排出量が多いという問題も抱えています。そこで、メーカーと提携して、食品残渣を燃やす代わりに発酵分解し、有機肥料に加工するシステムを開発しました。
この過程で使用する発酵分解機械を顧客の工場に設置することで、原料の搬入、製品の出荷、残渣の回収という3つの物流を一元化しています。さらに、製造された有機肥料は畑に還元され、そこで育った作物が再び工場に届けられるという完全な循環サイクルを形成しています。
現在、このサービスを徐々に拡大しながら、食品業界における持続可能な物流モデルの確立を目指しているところです。
ーー所有されているスカニアの台数と、導入のきっかけを教えてください。
(中沢氏) 現在は、R410(トラクターヘッド)とR360(リジッドトラック)の2台を所有しています。2台とも、2023年7月に購入しました。
(ウッド氏) スカニアのホームページを見たときに、弊社と同じく「持続可能性」を掲げていることを知ったのが興味を持ったきっかけです。それからすぐ、スカニアに問い合わせをしました。
会社を立ち上げた当初から、私たちは「持続可能性」を事業の中心に据えることを決めていました。持続可能な輸送サービスを実現するため、弊社では「ゼロカーボン=CO2排出量をゼロにする」という目標を掲げています。そのためには、環境負荷に配慮した車両が必要ですし、スカニアの考え方は私たちに近いと感じています。
ーー2019年の設立から短い期間で大きな成長を遂げられています。その秘訣はどんなところにありますか?
(中沢氏) 明確なビジョンを持ち、それに沿って一貫した事業展開を行ってきたからではないでしょうか。例えば、人件費の上昇や燃料費、車両費といったコスト問題に対しては、単なるコスト削減を目指すのではなく、循環型のビジネスモデルを構築し、顧客ニーズとのバランスを取りながら付加価値を提供するようにしています。
もちろん、スカニア車両の導入も、会社の成長に大きく貢献していると考えます。初期投資は国産車に比べて高額にはなりますが、燃料効率の良さや耐久性など、中長期的に考えると投資費用を回収し、さらにはプラスに転じるほどの効果をもたらしています。
SVLが考える「2024年問題」とスカニアの貢献
ドライバーの労働時間に上限が課されることで生じる、いわゆる「2024年問題」は、物流・運送業界にとって大きな危機ともいえますが、SVLはチャンスと捉えています。そのなかで、スカニアはどのような役割を果たしているのでしょうか。
ーー物流・運送業界では「2024年問題」がよく取り上げられています。御社はどのようにこの問題を見ておられますか?
(中沢氏) 2024年問題に関しては、どの運送会社も人材確保に苦心していますし、私たちも例外ではありません。ただ、このピンチをむしろチャンスと捉えています。問題を解決することで成長し、効率が上がり、利益につながるからです。だからこそ、社内では「苦難があったら喜ぼう」と話しています。そういったなかでも、スカニアの車両は私自身がドライバーとして乗りたいと思うほどの魅力がありますし、採用にも貢献していると感じています。
また、この業界は男性中心になりがちですが、弊社では女性も多く採用しています。バックオフィスに限らず、ドライバーとしても活躍していますし、女性比率は全ドライバーの15%ほどを占めています。所得格差もなく、同じだけ働いていただければ、同じだけの所得になるようにしています。
(ウッド氏) 雇用の際に重視しているのは、性別や経歴に関係なく、純粋に能力があるか、ビジョンに共感できるかどうかです。ドライバーでもマネジメントでもバックオフィスでも、優秀で、私たちの夢に共感してくれる人材を求めています。それと同時に、一人ひとりに合わせた柔軟な働き方を提供することも重視しています。それぞれの事情や特性に合わせて最適な働き方ができるよう、臨機応変に対応して、多様な人材が活躍できる環境を整えています。
ーースカニアを導入されて、採用面以外でどのようなメリットを感じられましたか?
(ウッド氏) スカニアの居住性の高さや運転のしやすさによって、ドライバーの労働環境を改善できますし、より運転に集中できて安全性も向上します。その結果、事故のリスクも低減できていると感じますし、スカニアのキャブフレームはドライバーをしっかり守る構造になっています。こうしたドライバーの雇用面でのメリットに加えて、燃費の良さなどコスト面でも大きなメリットがあると感じています。
(中沢氏) 燃費については、トラクターヘッドは約3.5km/L、リジッドトラックが約4.8km/Lという数値が出ています。冷蔵車ということもあり、燃費は悪くなりやすいのですが、弊社が所有するほかの車両に比べてもコスト面での効果を感じることができています。
これまでの車両とは全く異なる疲労感の少なさ。「フリートマネジメントシステム」も活用
実際にスカニアに乗っているという、新井 一徳氏と清川 征志氏。新井氏は所長として、スカニア車両に関するレポートもよくチェックしているといいます。ドライバーの視点から見たスカニアの魅力についてうかがいました。
左からドライバー 清川 征志氏、所長 新井 一徳氏
ーースカニアに対してどのようなイメージを持たれていましたか?
(新井氏) 海外の他社の車両については認識があったのですが、スカニアのことは知らなかったので、導入されると聞いたときは正直なところあまりピンときていませんでした。けれど、実際に車両を目にしたときのインパクトは大きくて、「乗ってみたい!」と感じました。
(清川氏) それまで、スカニアの車両を路上で見かけることはあまりなかったのですが、かっこいい車両という印象を持っていました。ですので、スカニアの導入が決まったときはうれしかったですね。
ーー実際に乗車して感じたスカニアの魅力について教えてください。
(清川氏) それまで乗っていた車両と同じ距離を走っても、疲れ方が全く異なるのに驚きました。長距離を走っても疲労感が少なく、ラクに運転することができます。ドアを開けるとGriffinのライトがつくのがオシャレですよね。シートのクッション性もいいですし、サンルーフを使って空気の入れ替えもしています。
シートの高さが調整しやすい点も、清川氏のお気に入りポイント
(新井氏) スカニアに乗り続けられるのなら、ずっとドライバーとして走っていてもいいと思うほど魅力を感じています。運転席周りの圧迫感がないのもいいですね。個人的には、オートクルーズで肘掛けにもたれたときの感覚も心地よくて気に入っています。故障も少ないですし、燃費の良さも実感しています。
ーー不具合の報告や環境レポートなどを提供する「フリートマネジメントシステム」を活用されていますか?
(新井氏) 活用していますし、1日運行したら必ずスコアを確認するようにしています。その人のテクニック次第にはなるかと思いますが、この事業所ではスコアが低い人はほぼいません。スカニアのように良い車両というだけでみんな運転に気を遣うので、結果的に良いスコアが出ているのだと思います。
目指すは100台導入!? SVLがスカニアに期待すること
最後に、中沢氏とウッド氏に今後スカニアに期待することについてうかがいました。
ーー今後、スカニアに期待することは何ですか?
(ウッド氏) スカニアは私たちと共通するビジョンを持っていますし、CO2削減についても導入の効果を感じています。今後も情報やデータを共有しつつ、新たな取り組みを行っていきたいと考えています。弊社もスカニアの新たな戦略の一部になれるよう、お互いに協力しながら、この関係をさらに深められればと願っています。
(中沢氏) スカニアを100台ほしいよねと、二人で話をしています。それくらいメリットを感じていますし、ますます魅力的な車両づくりに期待しています。
※本記事に記載されているデータはお客様よりご提供いただいたものであり、トラックが関与する活動の種類に基づきます。トラックの燃料消費量は、業務内容、車両の構成、運転スタイル、道路のタイプや天候などの外的要因によって変動します。